A.フッ素塗布で健康被害が生じることはまずありません
予防歯科では、高濃度のフッ素が配合されたジェルを歯面に塗り付ける「フッ素塗布」を行います。手軽にできる予防処置ですが、安全面を心配される方もいらっしゃいます。確かに、フッ素を過剰に摂取すると、急性の中毒症状が現れることがあります。
けれども、それはフッ素を飲み込んだ場合であって、歯の表面にフッ素を塗るだけでは、身体に悪影響が及ぶことはありません。フッ素塗布は、歯科医師や歯科衛生士といった専門家が行うものであり、患者さまが誤って飲み込まないよう、細心の注意が払われます。処置が終わったあともお口の中を洗浄、吸引し、過剰にフッ素を摂りこまないよう配慮します。
ちなみに、フッ素というのは私たちが普段食べている食品にも含まれている物質です。微量であれば、身体に悪影響を及ぼすことはまずありません。フッ素溶液を用いたうがいを習慣的に行っている人は、うがい液を飲み込まないように注意しましょう。1度や2度飲み込んだ程度では健康を害することもありませんが、それが習慣化するとさまざまなリスクが生じます。
このように、歯科医院で受けるフッ素塗布は、フッ素を摂取する行為ではないので、身体にも悪影響は及びません。むし歯予防効果が極めて高く、定期的に受けることが推奨されます。
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